toshihirock’s diary

IT エンジニアをしている toshihirock のはてなブログです

いらない保険 生命保険会社が知られたくない「本当の話」、を読んだ

えいやで入っていた保険の見直しをするに当たり以下の本を読んでみた時の読書メモ

序章

  • 保険制度は変わるので保険は陳腐化する
  • 平均寿命を考慮する.すでに人生100年世代になっている
  • 保険料には当然保険会社の経費や利益が含まれる
  • 保険は保険会社からの一方的な情報が多い

1 最強の保険は健康保険

  • 民間保険におすすめはない.健康保健だけで良い
  • 加齢によって入院してが増えそうなので医療保険に入る、と言う考えは短絡的
  • 高齢の入院しがちな人が安い保険料で済むはずがない(会社が破綻する)と冷静に考えた方がいい
  • 最強の保険は健康保険
  • 脳梗塞の入院は長いがそれ以外の入院は驚くほど短い
  • 大雑把に言って入院が短い病気の医療費は100万円、入院が長期に及ぶ場合で300万程度に収まると考えて良い.また健康保険があれば負担は3割以内である(小学生に入る前は2割、それ以上が3割.70-74歳までが原則2割.75歳以上は1割)つまりだいたい30万円程度で住む
  • 入院中の食費が掛かると行っても健康でも食費は掛かる
  • 健康保険に入っていれば著しく損失を被ることはない
  • 負担が3割以下でも費用が高額になる場合がある。ただし、この場合でも「高額医療費制度」がある
  • 「高額医療費」は個人ではなく、「世帯」にかかる
  • 限度額は所得に応じて5段階に分けられる
  • 1年のうちに限度額を超える月が3回以上あった場合、「多数回該当」となって大幅値引きの対象になる
  • 現役の医者の多くが「どんな病気でも、社会復帰や家庭復帰までの医療費は50万で済む」と言っている
  • 日本の社会保障、とりわけ公的医療保険制度はとても優れている
  • 上記より銀行に数十万あればそこまで困ることはない
  • 「入院給付金」は「どんな病気でも入院しない限りもらえない」が、最近は医療が発達してそもそも長期入院になることはあまりない.2014年の平均入院日数は33.2日.また医療がさらに発達するとこれより入院日数は減ることが予想される
  • 「介護医療院」は2018年に申請されたため、2018年以前の保険では考慮されない(約款に記載がない)ことが多いと思ったほうが良い.つまり老後の長期入院は対象外となることが多い
  • 現在のように変化の激しい時代には長期保険契約はリスクを負うようなもの
  • 「医療保障」より「健康保険」を守る事が大事

2 がん保険の「ストーリー」にだまされるな

  • 大半の保険は不幸な状況を強くイメージさせる演出の力で売られてる
  • 本当に検討に値する保険は小さな子どもがいる世帯主の死亡保険ぐらい
  • がんは高齢者に多い病気。男性患者の77%,女性患者の66%は65歳以上の高齢者
  • 「がんの医療費は飛び抜けて高い」と思っているかもしれないが、初診から家庭復帰・社会復帰までおおよそ50万で済む
  • 「がんは入院が長い」と思っている人も多い。たいてい20日程度で終わる
  • 現役世代にとってはがんの医療費より治療中の収入を維持できるかの方が気になるだろう.まずは健康保険の「傷病手当金」について知っておいたほうが良い.これは一定の条件を満たす場合、最長18ヶ月にわたって、それまでの標準報酬月額の2/3に相当するお金を付与するという制度.また「傷病手当金」は会社をやめても支給を受け続ける事ができる
  • そもそも会社には「有給休暇」もあるのでこれも有効である
  • ただし、自営業やフリーランスの人の場合、がん保険に入る意味があるかもしれない
  • つまるところ、「がんに備える」という文脈から離れたほうが良い

3 介護保険に勝る現実的方策

  • 要介護にはレベルがある
  • そもそも介護が必要になるかは分からず、介護が必要になった場合の費用を考えると保険に入らず、60歳からでも年間20万円程度を積立・運用で自由に使えるほうが賢明
  • 親の介護リスクには介護保険は使えない.ただ、ほとんどの高齢者は民間の介護保険に入ってないが、何とかなっている
  • 親の介護期間を減らす上で大切なことは「延命治療しないこと」である。例えば今から親やパートナー、子供とどうするかなど話会っておくと良い。介護保険に入るより話をしておくことのほうが大事(話をしておかないと親戚などが延命治療を望むことがある)
  • 本格的に介護が心配になってくるのは80代後半である.40代や50代で民間の介護保険を検討している人は実は30,40年後のリスクを心配している
  • 技術の進化が目まぐるしいので介護も変わる可能性がある。例えばロボットがお世話をするということも考えられる

4 貯蓄・運用目的の保険はいらない

  • 「解約や満期時に」まとまった額のお金が払い戻される保険」に多額のお金を使っている「保険貧乏」がいる
  • そもそも数十年経過するとインフレなどが起こり、お金の価値が変わっている可能性があり危険
  • 老後までお金を動かさないで一定額を積み立てたい場合、「確定拠出年金」が良い
  • 学資保険は契約者が死亡した場合に以降の保険がふようとなったりするが、その分の費用が掛かっているので貯蓄性は低い
  • 「子供が生まれたら学資保険」は昔話として考えたほうが良い
  • 終身保険」は一生涯の死亡保障があるので「相続対策」には有用。現金と違って保険金に関しては500万円までは非課税という枠もある.ただし、老後に解約するとまとまった額の払戻金があることに着眼して貯蓄商品として利用するのは間違い

5 結局、「保険」をどうすればいいの?

  • まず検討すべきは自立していない子供がいる世帯主が休止した場合に備える「収入補償保険」と「定期保険」
  • 死亡保険をいくらとするかについて考える時に国の「遺族年金」を考慮したほうが良い。これは子供の数によっても料金が変わる https://fp-moneydoctor.com/news/knowledge/bereaved-family/
  • 勤務先の補償制度も確認したほうが良い。独自の制度がある場合もある
  • 民間の保険で用意すべきは「必要と考える補償額-遺族年金-勤務先の保険-広義の自己資金」となる
  • どれぐらい必要と考えるかは家族とよく相談する。例えば「自分が死んでも子供が学校に行く頃には妻が働けるという想定だとこれぐらい」という話をしても良いかもしれない
  • 保障を手厚くすると保険料負担は大きくなるのでどこかで線を引く必要があり、これを家族と話し合っておくことは大切
  • 既に保険に入っている場合、「保障額」と「期間」を再考する。より安く加入できる保険があれば「入り直す」ことも考える.安くなっている場合もある
  • 県民共済」と「コープ」は安くて充実している
  • 貯蓄・運用目的の保険はいらない
  • 「無料相談」はやめたほうが良い(無料で相談できるということは販売員は商品を売る必要があるから)「有料相談」のほうが良い.ただし「有料相談」でもまっとうな助言をしない人もいる.相談できそうかは例えば「収入源」を見ると良い

終章 保険はあんたの人生は保障してはくれない

  • 子供が成人するまで親の死亡に備える場合、保険料が安い「団体定期保険」や「都民共済」から検討する
  • 住宅ローンを組む場合、「団体信用保険」に入る
  • 保険での貯蓄は考えない
  • 加入者が負担するお金の流れを俯瞰し、「保険会社の取り分が多い仕組み」と認識することで必要最低限の利用に留める